オーストリアには「真冬の新月に伐採した木材は、そのほかの時期に伐採した材の10倍長持ちする」という伝説があります。
ストラディバリウスに使われているシカモアも、真冬の新月期に伐られたものなのだそう。
近年この伝説が科学的に検証され、新月期の樹木の細胞にはでんぷん質が少ないことが発見されました。
そのため腐りにくく虫もつきにくく、さらには狂いも生じにくいということが立証されています。
ちなみに日本の奈良吉野にも「闇切り」という同じような伝説があり、世界最古の木造建築である法隆寺にも新月の木が使われているとのこと。
洋の東西を問わず、木に親しむ人はその神秘的な特性をよく把握していたのでしょうね。